養老軒の素材の旅

太陽のように輝く真夏の宝石

宮崎県西都市 マンゴー

とろけるマンゴーの果肉を包み込んで

養老軒の店頭に夏の訪れを告げる「夏のふるーつ大福」シリーズ。その幕開けにふさわしい、宮崎県産マンゴーを贅沢に使った「れもんマンゴー大福」は、まるで太陽のように鮮やかなオレンジ色の大福です。その中にびっしり詰め込んだマンゴーは、芳醇な香りと甘くとろけるような舌触りでフルーツの王様の名にふさわしい堂々たる風格で存在感を放ちます。

養老軒が販売を始めたのは、2012年。宮崎県産マンゴーのおいしさを「なんとか大福で実現できないか」と改良を重ねてようやくたどり着きました。養老軒自慢の白いふわふわの餅生地にマンゴーの果汁を加え、オレンジ色に染め、その中にごろっとカットした大きなマンゴー、ホイップクリームとマンゴーの果汁を加えた白あんを重ねました。アクセントに自家製のレモンカードできりっと味を引き締め、トロピカルで華やかな味わいの大福が出来上がりました。

繊細で丁寧なマンゴー農家の努力

今や海外のマンゴーを凌駕するほど高い品質を誇る宮崎県産マンゴー。県内各地で栽培面積が広がりましたが、ここまで品質を高めた背景には、長い道のりがありました。

梅雨の始まる6月初旬、宮崎マンゴー発祥の地とされる西都市へと足を延ばしました。のどかな田園風景の中に連なるビニールハウスの扉を開けると、笹のような細長い枝葉の中にびっしり淡紫のこぶし大のマンゴーが揺れていました。真っ赤なマンゴーを想像していましたが、アーウィン種のアップルマンゴーは、完熟するにつれ、皮がリンゴのように赤くなり、太陽の光を浴びさせながら完熟するうちに紫色から真っ赤へと色づいていくのだといいます。樹上で完熟させる方法を編み出したのが宮崎県独自の栽培法で、完熟すると自然に落下するマンゴーの特質を利用して、淡紫の小さな実の状態の時に白いネットをかぶせます。熟しきるとネットの底面にストンと落ち、地面への落下を防ぐ仕組みになっています。

西都市で約1000平方メートル、7つのハウスで栽培を手掛ける農園主の日高拓也さん。16年前、初めてマンゴーを口にした時の感動から、わずか1反で栽培を始めました。

「実がピンポン玉くらいのうちに枝葉が当たるだけで、成長しても傷が残ってしまう。葉に覆われても色づきが悪くなる」と言うほどデリケートなマンゴー。そのため広いハウスを朝晩、2回歩き回り、日差しが十分に当立っているか一粒ずつ確認し、葉っぱを取り除いたり、枝同士を止めたりして状態を確かめます。マンゴーは、1本の木に大量の実をつけますが、親指くらいの大きさになったころ、大きな実を育てるための摘果作業を行います。新葉や実がつくころには白いダニが発生することがあり、防虫対策が欠かせませんが、害虫を食べる食虫を入れて、できるだけ農薬を減らす栽培にも取り組んでいます。防除のタイミングを外すと、虫によって実についた傷がそのまま生育して表面を凸凹にしてしまうといいます。

開花してから130日後に収穫できるため、時期をずらしながら5ヶ月間にわたって安定的に出荷できるように調整しています。マンゴーは、苗を植えてから約5年で収穫でき、20年間ほど実をもたらしますが、若木は収穫量が少なく、樹齢が古いほど果肉の繊維質が少なく、なめらかな食感になるといいます。

南国のイメージが強い宮崎ですが、冬には氷点下になることもあり、冷夏や春先は暖房が欠かせず、開花してからは常に25℃前後を保つため、原油コストが響きます。

トレーサビリティーで安全安心な基準

春から夏にかけ、収穫のピークを迎えるとJA西都の選果場には、およそ30軒の農家が1日およそ8000個のマンゴーを集荷します。すぐに13−15度までの糖度別、重さなどを機械で5ランクに分け、さらに人の目で色づきを検査し、等級別に選別されます。

JAでは出荷者や生産者情報などが全て分かるよう、トレーサビリティーも明らかにし、収穫して2日後には全国へと届けられます。

30年前、わずか8人の農家が始めたマンゴー栽培。独自の栽培を模索する中で、高い品質と極上のおいしさで誰もが釘付けになる魅惑的な味わいを生み出しました。

養老軒の工場にはこの時期、宮崎県各地から熟したマンゴーが届き、トロピカルで濃厚な香りに包まれます。完熟度合いを見極め、大ぶりにカットしたジューシーな果肉の甘い香りをそのままに、素早く大福に包み込みます。

農家の愛情と輝く太陽を受けて大切に育てられた宮崎県産マンゴー。そのたゆまぬ情熱に心して味わってほしい、贅沢な一粒です。

れもんマンゴー大福の発売は6月19日から7月3日まで販売。

詳細は商品ページをご確認ください